「じっくり閲覧」する熱心な訪問者は、どこから来てどのコンテンツに興味を持っているか分析するには?

じっくりコンテンツを読んでくれるユーザーに絞ってデータを見ることで、熱心な訪問者の興味を発見したい

今回は、「じっくり閲覧」ユーザーに絞り込むセグメントを使って、熱心な訪問者やファンの興味関心を分析する方法を説明する。具体的には次のようなセグメントを使う。

  • 集計期間(1か月を標準とする)に10分を超える滞在時間のあったセッションに絞り込むセグメント

「じっくり閲覧」型のユーザーとは、たとえば、次のようなユーザーだ。

  • 訪問頻度が低くても滞在時間が長いユーザー
  • 1ページずつ長い時間を掛けて閲覧してくれているユーザー

1ページに情報をギッシリ掲載するタイプのサイトや、更新頻度が低いサイトの場合は、このようなユーザーが、「ヘビーユーザー」や「ファン」と呼ぶにふさわしいかもしれない。こうしたサイトの場合は、今回紹介する「じっくり閲覧」セッションに絞り込むセグメントを使って分析してみよう。

第6回では、次のような人をヘビーユーザーと定義し、そうした人に絞り込んで分析する方法を説明した:

  • 頻繁にサイトを訪問しているユーザー
  • 更新頻度の高いコンテンツサイトで定期的に訪問しているユーザー

第6回で紹介した閲覧頻度(一定期間のセッション数)や閲覧深度(1セッションあたりのページビュー数)のセグメントでは引っ掛かりにくいユーザーをカバーできるのが、今回紹介する「じっくり閲覧」型のユーザーのセグメントだ。

「じっくり閲覧」セッションに絞り込んで分析できるようにする方法

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図1青枠部分)の下に並んで表示される。

図1:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックすると、図2のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図2赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図2:セグメント機能(グリッド表示)

注:一覧表示(図2青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図2と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面で「ユーザー属性」(図3赤枠部分)が選択されているが、今回使用するセグメントでは「条件」(図3青枠部分)を選択しよう。図3はその「条件」を選択した画面だ。セグメントの条件設定は、図3緑枠部分で行う。

図3:「条件」分類のセグメントの画面

今回設定するセグメントは「10分を超える滞在時間のあったセッション」なので、フィルタは「セッション」「含める」と指定(図4赤枠部分)しよう。

その下の項目は、「セッション時間」「>」「600」と指定(図4青枠部分)しよう。これでセッション滞在時間が600秒を超えるという指定内容になる。時間の指定は秒単位なので、この場合は600秒つまり10分を指定したことになる。

図4:「10分を超える滞在のあったセッション」セグメントの指定

この設定内容で、適切なセグメント名(たとえば「条件10分超セッション」)を付けたうえで、このセグメント条件を「保存」(図3黒枠部分)しよう。これで10分を超える閲覧時間だったセッションだけに絞り込むという条件になる。

なおフィルタで「ユーザー」を選択すると、同一人物の複数セッションでの閲覧時間合計が10分を超えた場合の各セッションも含まれるという条件指定になるので、その違いに注意しよう。

時間のしきい値を今回は仮に10分としてみたが、この値はサイトの事情に応じて適切に変更してほしい。

条件をユーザーではなくセッションとしたのは、「のべ閲覧時間は長くても短時間閲覧セッションが多い」ユーザーを除外するためだ。ユーザーベースの条件にすると、そうした行動をするユーザーが混ざってしまう可能性があるのだ。もちろん場合によっては「ユーザー」の条件にするという考え方もあるだろう。

またeコマースサイトなどだと、当然カートに入れて購入するとなると、それなりの時間が掛かるので、購入したセッションの滞在時間が長いという当たり前のことしかわからない場合もある。サイトの特性に応じて利用を検討していただきたい。

この設定で思いどおりの集計になるかどうかを確認してみよう。[ユーザー]>[行動]>[ユーザーのロイヤリティ]レポートに、このセグメントを適用したのが図5だ。

図5:[ユーザー]>[行動]>[ユーザーのロイヤリティ]レポートにセグメントを掛けた

[ユーザーのロイヤリティ]レポートの「セッション時間」という画面は、セッション時間ごとのセッション分布とページビュー数分布を見ることができるレポートだ。確かにセッション時間が601秒以上のセッションに絞り込まれている(図5赤枠部分)ことがわかるだろう。

「じっくり閲覧」セッションに絞り込んで分析するには?

集客チャネルに特徴はないか分析する

さてこのセグメントを登録したら、次は実際のデータにこのセグメントを掛けていこう。まずは、じっくり閲覧するユーザーがどこからサイトに来訪しているのか、その参照元の分布に特徴があるかどうかを確認するため、[集客]>[チャネル]レポートを確認しよう。図6は[集客]>[チャネル]レポートに先ほどのセグメントで絞り込んだ(図6赤枠部分)レポートだ。

図6:[集客]>[チャネル]レポートにセグメントを掛けた

セグメントを掛けていない全体のレポートと比較したり、このレポート内で相対的に集客チャネル間の比較を行って気になった部分をドリルダウンしたりしていくのもよいだろう。

たとえば、参照元なしのセッションを意味する「Direct」を見てみよう。ブックマークなどから来訪するケースが多いと思われるが、おなじみさんが多いから熱心なファンだろうということで、データがそれを証明しているかを確認してみよう(図6青枠部分)。この例では、予想を裏切り相対的には一番新規セッション率が高くなっている(41.67%)といったことがわかる。つまり、半数近くがリピーターでなく、新しい訪問者ということだ。

他には当然平均セッション時間は10分を超えて長いことも確認できるし、1セッションあたりのページ数コンバージョン率なども確認できる。そして気になった集客カテゴリは、その項目名(図6黒枠部分)をクリックすれば、該当のセグメントが掛けられたまま、それぞれの明細にドリルダウンできる。

  • 検索キーワード別に確認したい場合: 「Organic Search」をクリック
  • ソーシャルメディアのドメイン別に確認したい場合: 「Social」をクリック
  • 検索エンジンとソーシャルメディア以外のドメイン別に確認したい場合: 「Referral」をクリック

図6の例ではコンバージョン率がゼロだが、成果が挙がっているチャネルはどこなのかという視点で見るのも重要だ。

じっくり閲覧ユーザーがどのコンテンツを閲覧しているのか分析する

次にこの10分を超える閲覧のセッション時にどのコンテンツを閲覧したのかを見ていこう。見るレポートは、[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]で(図7)、これに「条件10分超セッション」セグメントを掛ける(図7赤枠部分)。

図7:[行動]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポートにセグメントを掛けた

見るポイントは、まず各ページの平均ページ滞在時間図7青枠部分)で、どのページの閲覧時間が長かったのかを、セグメントを掛けていない全体のレポートと比較して特徴のある部分を抽出しよう。全体的な見られ方と違うのであれば、その閲覧パターンはどう違うのかを深掘りしていこう。

平均ページ滞在時間の長いページを掘り下げて分析してみる

全体との比較でなく、個々のデータに注目してもよい。たとえば図7の例では、平均ページ滞在時間の長いページに注目する(図7緑枠部分)。このページは閲覧開始ページになっている割合は低く、回遊されて結果的に見られているとわかる。このページの前にはどこにいたのだろうか?

該当するページ(図7黒枠部分)をクリックすると、そのページにさらに絞り込まれたレポート表示になる。ここでレポート左上の「ナビゲーション サマリー」タブ(図8赤枠部分)を選択する。

図8:レポートタブ

すると図9のように該当ページの閲覧前後にどのページにいたかがわかるので、ユーザー行動の理解を深めることができる。

図9:「ナビゲーション サマリー」タブのレポート

この例ではページビュー数が少ないので参考程度にしかならないが、同日更新したコンテンツがセットで読まれているということがわかり、コンテンツ更新のヒントになった、などといった分析につなげていこう。

 

※Web担当者Forum参照





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