最近、Googleアナリティクスもアクセス解析も、変化が激しくついていけません

Yahoo!アクセス解析やGoogleアナリティクスなど、変化が激しいアクセス解析。その動向を整理しよう。

 

今回のお悩み
最近、Googleアナリティクスもアクセス解析も、変化が激しくついていけません

変化の何がまずいのか?

またGoogleアナリティクスの画面が変わった……。やれやれだわ。

Yahoo!アクセス解析も始まったし、最近、これまでにも増してアクセス解析界隈の変化が激しいよね。

そうなの。画面を覚えるのもしんどいし。ついていけるか、もう不安で……。

そうか。綾瀬さんは不安なんだね。

今まで見ていたレポートも変わりましたし、機能も豊富になりすぎています。

ビッグデータなんかの話もあるよね。統計学も覚えたいし。

はっきりいって、理解できていないのだと思います。いろいろ便利そうだけど、情報が早すぎて。

二人ともやってみたいことはたくさんあるけど、情報も多すぎるし、体系的に学べていないという不安や不満があるわけだね。

そうなんです。情報が断片的で、とてもじゃないけど理解しきれません。

これは情報化社会のなかで必然かもしれないね。誰でも情報が手に入るようになった結果、今まで専門家しか理解していなかったことも、存在を知ってしまった。

たとえば「ビッグデータ」なんていうのも、今までは「DWH(データウェアハウス)」や「BI(ビジネス・インテリジェンス)」という似たような分野があったけど、それらは専門家がいなければ、ツール導入などがきわめて難しい分野だった。でも今では、誰もが気にする分野になっている。

確かに! BIの話だったら大企業向けで難しそうだと感じるのですが、Webの話になると、なぜか中小企業の僕たちでもできそうに感じてしまうのです。

私も。なんか自分がやらなきゃいけないような気がして。

とりあえず今回は、興味と実利にわけて考えてみよう

まず、来栖くんや綾瀬さんがBIツールを使えなかったからといって、実利上はなんの問題もないことが多い。いつの時代もビジネスは顧客理解と最適な対応で向上するので、手段はどうあれ、それさえ実行できればいい。

そのためには、「問い合わせ数を10%アップするコピーライティングの変更」など、むしろサイト改善に力を注いでくれたほうが、会社としては嬉しいよね。

確かに。その10%のサイト改善のヒントを得ようと思って、アクセス解析に興味を持っているのです。

そうだね。なので、今日は興味と実利にわけて、最近のアクセス解析界隈を少し整理してみよう。

アクセス解析は何が変わってきているのか?(興味の話)

まず最近、Googleアナリティクスの「ユニバーサルアナリティクス」やYahoo!アクセス解析などが出てきていて、ついていけないと思っている人も多いと思う。そこで、ちょっと変化を整理してみたよ。

Googleアナリティクス Yahoo!アクセス解析
利用条件 特になし(Googleアカウントが必要) Yahoo!プロモーション広告の利用者
利用料 原則無料(有料プランもあり) 原則無料
現況 Googleアナリティクスから、より総合的な解析を想定したユニバーサルアナリティクスへ移行を開始。ただし、ユニバーサルアナリティクスはまだベータ版であり、動かない機能もある 10月にYahoo!アクセス解析がリリース
アカウント開設方法 Googleアナリティクスのサイトからアカウント登録 Yahoo!プロモーション広告の管理画面からアクセス
インストール方法 JavaScriptのトラッキングコードを入れ込む JavaScriptのトラッキングコードを入れ込む
新機能の顧客属性表示 グーグル(Double Click)の広告データなどと連携した顧客属性表示(性別・年齢など)
※この機能は2013年11月現在、まだユニバーサルアナリティクスでは使えない
ヤフーの広告データなどと連携した顧客属性表示(性別・年齢・ネットリテラシーなど)
特徴・違い アプリやオフライン媒体の計測、顧客のLTVなど、より本格的な分析ができる項目が目立ってきている 「人気ページ」など初心者にもわかりやすいメニュー名が目立つ。またどのような業種・組織からの訪問が多いかなど、Yahoo!独自データを用いたユニークな項目も存在

こうやって整理してみると、やはりだいぶ変わってきているのがわかりますね。どうしたらいいですかね?

今回の2社の変更の流れを一言でいえば「広告の連携機能なども含めて、より顧客が見えるようになった」のだと、僕は思っている。

「広告と連携して、顧客が見えるようになった」というと?

両社とも、リスティング広告のプラットフォームをもっているよね? そのデータを活用できるようになったりもしているし、他にも、顧客中心のデータがより見えるようになった。たとえば「うちのサイトは女性比率が高いな」などがわかる。もしそれを元に広告を出してもらえたら、2社ともハッピーなので、Win-Winを狙っているのだろうね。

なんか楽しそうですね。入れたほうがいいのかな……。ところで、最近「タグマネージャ」というのも出てきていますよね。これも便利そうなのですが、いまいちよくわかっていなくて。

タグマネージャもやはり整理してみたよ。

Googleタグマネージャ Yahoo!タグマネージャー
利用条件 特になし(Googleアカウントが必要) Yahoo!プロモーション広告の利用者
利用料 原則無料 原則無料
現況 昨年登場。現在、自動イベントトラッキング機能や、認定パートナーによるエンタープライズ向け有償サポートなど機能拡張中 当初は認定パートナーと契約している広告主向けだったが、現在はYahoo!プロモーション広告の利用者であればだれでも使用可能に
サポート 無償でサポートはなし。Googleアナリティクス プレミアムの契約でGoogleタグマネージャにもSLA(サービスレベル保証)が適用予定 無償では概要説明。有償での個別サポートやSLA(サービスレベル保証)あり(ベーシックサポートとアドバンストサポート)
アカウント開設方法 Googleタグマネージャのサイトからアカウント登録 Yahoo!プロモーション広告の管理画面からアクセス
Webサイトへのインストール方法(推奨) タグマネージャで発行された「コンテナスニペット」というJavaScriptのトラッキングコードを、<body>の直後に入れ込む タグマネージャーで発行された「Yahoo! JAPANユニバーサルタグ」というJavaScriptのトラッキングコードを、</body>の直前などページ後半に入れ込む
初期状態で使えるタグ Googleアナリティクス、Googleアドワーズ、その他認定有償ツールベンダーのタグが簡単に入れられるようになっている。もちろんオリジナルのタグも可 Yahoo!アクセス解析、Googleアナリティクス、またアドエビスなどの有償ツールのタグが簡単に入れられるようになっている。もちろんオリジナルのタグも可
メリット
  • 複雑化するタグの一元管理
  • 各ページのクリックイベントなどを取得して何か動作させるなどの処理がより簡単に
  • 非同期でJavaScriptタグを実行するためページ表示速度の向上が見込める
  • 複雑化するタグの一元管理
  • 各ページのクリックイベントなどを取得し何か動作させるなどの処理がより簡単に
  • 非同期でJavaScriptタグを実行するためページ表示速度の向上が見込める
特徴・違い マクロやルールなどが存在し、任意の細かい設定がしやすい。反面、技術的に詳しくないと細かな制御は難しい場合もある 「ページ管理」など初心者にもわかりやすいメニュー項目が目立つ。しかし細やかな制御は、やはり有償サポートを頼るか、技術的に詳しくないと難しい場合もある

表を見ると、タグマネージャを導入するするメリットも大きい気がします。

ということは、アクセス解析もタグマネージャもこれは「買い!」ですね。まぁ両方とも無料だけど。

いや、興味からいえば、それはそうなのだけど、先ほど言ったように、実利からいうと、一概にそうとも言えない。その無料というのが逆に問題になる可能性もあるしね。

どう対応すべきか?(実利の話)

まず、無料ツールということは、いつサポートやサービスが打ち切られるかわからないということを意識したほうがいい。

えっ、いきなりサービス停止ですか?

僕個人の考えとしては、各社とも広告への展開が見込めるので、無償でもサービスが継続する可能性は高いと思っている。けど、もし、ゆいさんが無償でトイレ掃除しているのに、ユーザーが無茶な要求ばかりしてきたら……。当然やめるよね?

やめますね。勝手なこと言う人にも腹が立つので、モップを持って暴れるかもしれません!

それはだいぶ過激だけど、グーグルやヤフーがいくら大企業だといえども、気持ちは同じだよね(笑)。だから、突然やめても文句はいえない。さらにもう1つの理由として、新機能を導入したとして、うまく使いこなせるのか?という問題がある。

確かに……。今のツールですら使いこなせていないですから、興味はあるけど躊躇しているのです。でもより便利になるのであれば、なんとかなるかも!とも思います。

「本当に便利になるのか?」が大切だよ。実利の面でいうと、結局はサイト改善ができればいいわけだけど、サイト改善力は、先ほど言ったように、むしろコピーライティング力やコミュニケーション能力によるところが大きいから、実利を取るなら、そちらのスキルを先に磨いた方がいいことも多い。使いこなせないツールで四苦八苦するより、1つのコピー作成だよ。

似た話かもしれませんが、今タグマネージャの画面を見ていたら、確かに便利になりそうですが、かなりJavaScriptに精通していないと、僕では太刀打ちできないかもしれないと思いました。

ツールや技術というのは、どんどん進化する。たとえば、Googleアナリティクスで言えば、ユーザー理解を助けるオーディエンス機能(性別などがわかる)が追加されたり、より直感的に各チャンネルの成約への貢献度がわかるようになったりした。Googleタグマネージャでは自動イベントトラッキングが追加された。

しかし技術が進化したということは、それに追従する技術力や応用力がないと、ちょっとついていくのが辛くなる。そこはもう技術者に任せたほうがいい領域になってきたかもしれない。

なんか最初の話に戻っちゃいましたね。結局、ツールや情報はどんどん増えて進化するけど、体系的に学ぶ時間も知識もないから、ますます混乱するという……。

実利と興味を分けようといったのは、その意味だよ。まず、実利の面でサイト改善力を身に付けたいなら、新技術よりは、マーケティング力やチームマネジメント力など、より事業に関する力を身に付けたほうが、うまくいきやすいだろう。ただ、興味があるなら、進化した技術やツールの威力を活用して他社をリードできるかもしれないし、その先にはバラ色の未来が待っているかもしれない。

まとめ

ツールはどんどん進化するし、情報も爆発的に増えるから、何から手を付けていいのかわからなくなる気持ちは理解できる。そんなときは実利と興味をわけて考えることをお薦めしたい。スティーブ・ジョブズの言葉に、こんなものもあるしね。

もっとも重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めること

結論から言えば、「新しいことを勉強する暇があったら、書籍などを見て既存の技術を体系立てて学んだり、コミュニケーションスキルを高め、マネジメント能力を磨いたりすること」のほうが実利面で効果を出すことが多いだろう。特にツールは技術的にどんどん進化しているから、そこはもう、プロにまかせるか、それが無理ならいさぎよく断念するほうが、投資対効果がよいかもしれない。

一方で、興味があるというのは、とても良い兆候だ。こちらも米国の有名な作家であるマルコム・グラッドウェルの言葉だけど、こんな話がある。

あることに1万時間を費やせば、誰でも一流になれる

他の人がやっていなかったら、それはチャンスだよね。好きこそ物の上手なれ。そういう枝葉の知識まで知っている人は少ないから、半年もすれば、きっと重宝されるはずなんだ。実利をカバーしつつ、興味は大切にしてコツコツ勉強していく。そんな時代になったのかもしれないね。

だから、あなたに技術的な素養があったり、技術面で助けてくれるパートナーがいたりするのならば、積極的に新しいことにチャレンジするのはアリだろう。

※Web担当者Forum参照





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